最初に
妻のりんちゃんが不眠症になり体調が悪くなってからは、添加物を避ける、栄養バランスを考えるなど色々していますが、その中の1つに【丁寧な暮らし】を目指そうとしています。丁寧な暮らしの定義は色々あると思いますが、僕が実践しているのは 手作り です。マグネシウムフレークからマグバームを手作りしたり、梅干しを手作りしたり、パンを米粉から手作りしたりしています。
その一環として、梅シロップを手作りするようになりました。去年(2022年)が2年目で、今年(2023年)も3年目の梅シロップを作る予定です。自分への備忘も兼ねて、梅シロップの作り方を残しておこうと思います。梅の収穫時期に、梅干しや梅酒、梅シロップを作る作業を 梅仕事 といいますが、梅シロップは失敗が少なく、梅仕事の初心者にお勧めです!
作り方は僕の母に電話して聞きました。あとインターネットで調べたやり方も混ぜて、作り方は少し自己流になっていると思います。
仕込む時期と必要な時間
スーパーに青梅が並び始める、5月下旬~6月中旬です。だんだん熟した梅の販売へ変わっていくので、スーパーに並び始めたら早めに作業するのが良いです。
梅を買ってから瓶に詰めるまで2日間、完成まで1ヶ月かかります。
梅シロップとは
その名の通り、梅から作るシロップ(ジュース)です。原液はすごく濃いので、水や炭酸水で割って飲むと芳醇な香りと爽やかな味わいで、すごく美味しいです。僕は梅干しが苦手ですが、梅シロップは大好きです。僕の父は、焼酎に入れるなどお酒を割るのにも使っているようですね。
完成イメージ
スーパーで買ってきた和歌山産の南高梅2kgと、実家で父が収穫した青梅2kg(品種不明)と、それぞれ作りました。梅の熟し具合で味わいが大きく変わります(後述します)。
必要なもの
梅2kg分で梅シロップを作る場合の材料と、作るのに必要なものは以下のとおりです。梅シロップ自体の材料は、梅と氷砂糖だけです。梅と氷砂糖は同じ分量を用意します。
青梅の熟し具合による違い
梅は、熟し具合で用途が変わってきます。緑色の、硬くて全く熟していないフレッシュな梅が梅シロップ作りに向いています。黄色くなってきた梅でも作れますが、風味が変わってきます。また、熟す前の方が梅シロップが多く出ます。
- 緑色のフレッシュな梅(お勧め:画像右側):爽やかな味わいですっきり美味しい
- 黄色くなってきた梅:酸味が少なく、とろりとした梅の香りがする
僕はフレッシュな青梅で作る、すっきりした味わいが好きです。熟した梅で作るとろりとした味わいが好きな方もいるので、ここは好みですね。今回、2種類の梅で作っているので、梅の色と出来上がり具合を比較した画像を作りました。以下画像を見ると、完成した梅シロップの色が違いますね。
梅の熟し具合によって向いている料理が違いますが、以下サイトが纏まっていてとてもわかりやすいです。完熟の梅は梅干しに向いています。
作り方
全体を通して、雑菌が付かないように心がけることが大事です。水分は拭き取る、瓶はちゃんと消毒するなど。
1.梅を洗う
梅をボウルに入れて、流水で優しく洗います。洗った梅は、ザルに上げておきます。
2.梅のヘタを取る
梅についている黒いヘタを、爪楊枝や竹串を使って1つ1つ取り除きます。流通や洗う過程で自然に取れると、ヘタがない場合もあります。黒い部分の端っこに爪楊枝をひっかけると、簡単に取ることができます。
3.もう一度軽く洗う
ヘタを取る際に手で触ってしまったので、もう一度流水で簡単に洗います。このとき、ヘタを取る段階で、熟しすぎている梅を見つけていたら取り除きます。
4.梅の水滴を拭き取る
使い捨ての手袋をして、キッチンペーパーや清潔なタオルで、1つ1つ丁寧に水滴を拭きます。ヘタを取ったくぼみにある水滴も拭きます(大事)。
5.ジップロックに入れて、冷凍庫へ入れる(ここまで1日目)
水分を拭き取った梅をジップロックに入れます。ジップロックに入れたら、冷凍庫に入れて1日寝かします。梅を冷凍するのは、梅の繊維を破壊してエキスを出しやすくするためです。早くエキスを出して、シロップに梅が浸るようにしないと、発酵したりカビたりして失敗しやすくなります。
冷凍庫に梅を入れたら、1日目は終了です!
6.瓶を消毒する(ここから2日目)
2日目にやることは、瓶を消毒して梅と氷砂糖を入れることです。まずは瓶を消毒します。お湯で熱湯消毒し、仕上げにアルコールを使います。内蓋は熱湯消毒しすぎると変形する可能性があるので、アルコールだけで消毒します。
<参考>
瓶が丸ごと入るような大きな鍋を持っている場合は、鍋に瓶を入れて、水から煮沸消毒すれば簡単です。
瓶は温度差で割れます。40度以上の温度差で割れると言われているので、水から湯煎すれば徐々に温度が上がるので割れません。いきなり100度のお湯を入れると温度差で割れます。
僕は大きな鍋は持っていないので、地道に温度差が生まれないよう、電気ケトルとフライパンでお湯を沸かして徐々に温めました。最初は瓶の半分くらいまで60度のお湯を注ぎ、その後は80度、100度のお湯を入れました。
熱湯消毒した後に、仕上げにキッチン用のアルコールをかけて、キッチンペーパーで拭きます。この際、手の雑菌が付かないように手袋を忘れずに!
キッチンペーパーでアルコールを拭き取ったら、清潔なタオルやキッチンペーパーの上に逆さまにして置いて、乾かします。
7.瓶に梅と氷砂糖を互い違いに入れ、冷暗所に置く
瓶が乾いたら、冷凍していた梅を取り出します。ちゃんと水分を拭き取って冷凍庫に入れても、氷が出来ていると思います。僕は気にせずそのまま入れることにしました。よっぽど大きい氷が張り付いている場合以外は、そのまま瓶に入れます。
瓶に、梅と氷砂糖を互い違いに詰めていきます。詰めた後に毎日瓶を振るので、その際に混ざります。ある程度適当で大丈夫です。2kgの梅、2kgの氷砂糖であれば、5Lの瓶で丁度入ると思います。
瓶に詰めたら、内蓋、外ぶたをして、冷暗所に置きます。僕は玄関に置いています。
瓶が結露で濡れるのでタオルを下に敷くと良いです。
8.定期的に瓶を揺らして混ぜる(氷砂糖が全て溶けるまで)
1日経つと少しずつシロップが染み出してきます。早く梅全体がシロップに浸らせることが大事です。発酵したり、カビたりするのを防ぎます。シロップが染み出してくる時間は以下画像をスライドしてご覧ください。6日ほど経つと、梅全体がシロップにつかります。
あとは、氷砂糖が全て溶けるまで毎日瓶を揺すってください。
1ヶ月程経つと、梅もしぼんでこれ以上エキス出ないんじゃないかな~という具合になってきます。そうなると出来上がりです。
9.出来上がったシロップを加熱消毒する(瓶に詰めてから1ヶ月後)
長期保存(数ヶ月以上)保存する場合は、出来上がった梅シロップは加熱消毒するのが無難です。発酵が進むのを止めることも出来ます。また、加熱する際にアクが出るので、エグ味も取れます。
注意点として、梅シロップは酸性がとても強いです。アルミ鍋やステンレス鍋を使うと鍋が劣化します。また、金属の匂いが移ってしまいます。ホーロー鍋が一番安心です。
加熱消毒する際は、完全に沸騰しないようにしましょう。混ぜながら加熱して、ふつふつしてきたら弱火にして10分ほど加熱します。途中、白いアクが出てきたら取ります。
10.小分けの瓶に移し替えて完成
加熱消毒した梅シロップが完全に冷めたら、小分けの瓶に移し替えます。
小分けの瓶も、ちゃんと消毒しましょう。
消毒してから、こぼれないよう丁寧に移し替えていきます。長期保存する場合は、出来るだけ空気が入らないようにして、ラップをします。
作った年度と、どんな梅を使ったかメモして完成です!
梅シロップの使い方
原液はとても濃いので、薄めて飲みます。天然水や炭酸水で割ったり、お酒を割ったりするのもお勧めです!僕は炭酸水で割るのが好きです。妻のりんちゃんは、天然水で割って飲んでいますね。
梅シロップのためだけに、甘露杓子も買いました!毎回、味がぶれると嫌なので同じ分量を注げるように。
まとめ
いかがでしたでしょうか。これから僕も毎年梅シロップを作っていく予定です。この記事を書いている時点では書けていませんが、他にも梅紫蘇ジュースや、梅干しなどもチャレンジしています。
不眠症に悩む人に取って、梅は、THE健康食品です。無添加の梅シロップは爽やかでとても美味しいので、梅仕事初心者にお勧めです。
シロップから泡が出てきた場合
氷砂糖を溶かしてシロップを作る段階で、シロップから泡が出てくることがあります。この泡は発酵している場合に出てきます。発酵すると、ちょっとお酒っぽい匂いがしてきます。
一旦、梅は瓶に残したままシロップのみを鍋に移し、軽く沸騰させて、冷ましてから瓶に戻せば引き続き継続することが出来ます。
ただ、少し発酵してしまったものは風味が落ちていました。発酵してしまうと残念ですが、捨てるのはもったいないので・・。
梅シロップに使った梅の再利用
僕の母などは捨てているそうですが、なんだかもったいないので、僕は梅ジャムにしています。
パンにつけたり、料理で砂糖の代わりに使うことで肉を柔らかくしたり、梅の風味を付けることができます。
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